茶和’s Tearoom


はじめの賛歩の活動につながっているできごと、大切にしていること、考えたことなどなどを、思いつくままに綴っていきます。

2020年6月3日
聴いてもらうこと
 調子を崩して、いくつめかの職場を退職した。しばらくは何も考えられず、ただただ体を休めた。ようやく何かできるかなぁとぼんやり考え始めたものの、また今度も…と思うと、なかなか動き出せなかった。
     うーーん、このままでは…(汗)
Sさんならこんな状態でも相談に乗ってくれるかもと、かつての上司に連絡した。

 相談のお願いに快く応じて下さったSさん。前回お会いした時からの状況のアップデート、これまでとこれからに向けてのもやもや・愚痴、えんえんと続くまとまりのない話をひたすらひたすら聴いてくださった。

   何も意見を挟まずに
   いつも通りのおだやかな表情で
   ただただ聴いてくださった

 そして、一通りお話してふっと一呼吸置いた私にSさんはたずねた。

   「今までのことは(もう気にしなくて)いいからさ、
    どんなことしたいんだろう?」

 この一言は響いた。見る先が、過去から未来へと一気に方向転換された。ぼんやりしていたのが、目が覚めたという感じとでもいうのか、ぱっと思考が変わり、気分も考えも前向きになった。
 そして、この変化に驚きながら、これからについて話している自分がいた。
 新しい歩みが始まった。


 この瞬間のことをよく思い出す。私の話を受け止めて下さった上でのこの一言。 ただ話を聴いてもらうこと、話を聴くこと、その上での投げかけ、こんなにも力になるんだなぁ。

~ これまで綴ったこと ~

2020年  2月10日 「あなた無くしてはこのプロジェクトは成功しない!」
2020年  2月17日 「今、一番大切なこと、を、考える」
2020年  2月26日 「見えないところが大切」
2020年  3月10日 「安心して居ていい場所」
2020年  3月21日 「ほんのわずかでもプラスになるものを」
2020年  4月 7日 「Best better」
2020年  4月21日 「相手の言葉で話をする」
2020年  5月13日 「連絡はメールで、相談は口頭で」
2020年  5月20日 「まとまりとしての力」
2020年  6月 3日 「聴いてもらうこと」

2020年5月20日
まとまりとしての力
 10代の時、あるグループのまとめ役になったけれど、どうにもうまくいかなかった。まとめようと頑張るほど空回り、メンバーが遠くなっていく感じ。どうやってメンバーをまとめていくかというのは、その頃から今まで、宿題としてずっと抱えている気がします。
 だから、出会うリーダーの振る舞いには意識がいってしまうし、これまでたくさんのことを学ばせてもらいました。

 ある会の準備に取り組んでいた時のこと。
 準備が進むにつれて、チームの内外に誤解が生まれた。直接やりとりをしていた(同じチームの)メンバーのメールからは、気持ちのやり場に困っている様子が伺えた。 そのメールへの、あるメンバーの返信。

   「私のせいにしていいよ。」

矢面に立つ、その言葉がぱっと浮かんだ。あー、彼女は変わらないな、と思った。


 どんなリーダーについていきたいと思うか、人それぞれだと思うけれど、「矢面に立てる人」というのは、私にとっては大切な要素の一つになっています。

 10代からの宿題…たぶん、これからも、どうやってメンバーをまとめていくのか、それぞれの持っているものを活かして、大きなまとまりとしての力にしていくのか、問い続けていく気がしています。
2020年5月13日
連絡はメールで、相談は口頭で
 ある職場での初日。上司に言われたこと。「連絡はメールで、相談は口頭で。」

 「今日休む、とか、メールでいいから。」そう言われて…たぶん少し間があった。(ちなみに今から20年近く前の話。)
     えっ、休みの連絡、メールでいいの???
休むってことがわかれば十分だし、調子が悪い時に、わざわざ時間を見計らって電話をする必要はないという。

 でも、例えば、業務についての相談などは、必ず口頭で。メールだと、誤解を生む(かもしれない)から、そうなるとややこしいからと、これは念を押された。


 コミュニケーションを取るのに苦手意識を持っていた私は、いろんな人のやり方を見ては、参考にさせてもらってきた。この「メールする(文字で伝える)」と「話す」のライン引きもその一つ。

 そういえば、この後に出会った同僚も、メール・電話・ビデオ会議・会っての話、を上手に選んでいたなぁ。
 特に、思いや考えを理解してもらいたいときは、どんなに忙しくても、時間を作って話をしていたことなどなど、書きながら思い出しました。
2020年4月21日
相手の言葉で話をする
 仕事で海外とメールでやりとしていた時のこと。
 新しいことに取り組んでいたので、お互いに対応を模索しながらのやりとりだった。(しかも英語…。(泣))

 今日こちらからのお尋ねメールを出すと、その返事を見るのは時差の関係で翌日。
翌朝、今日こそはと期待を込めて、届いた返事を開けると…、「あ…そこじゃないー。」「そう、伝わったか…。」と、同僚と悲鳴を上げ、どう伝えるかを考える日々。「今日も進められなかったね…。」そして期限だけが遠慮なく近づいてきた。

 ある日、職場の先輩がアドバイスをくれた。
   「相手が使っている言葉を使って伝えると、わかってもらいやすいよ。」

 そういうものかと思いつつ、改めて相手のメールを読み直した。
 相手の使っている言葉を使ってメールをする…。言葉の和訳ではなく、どんな意味合いで使っているかを考えないと、自分ではその言葉を使いこなせない。そんなわけで、伝えたいことをどう伝えるかよりも、相手がどう理解しているかを考えることが先になった。
 そして、相手の言葉を使いながら、説明を加えてメールすることを重ねていくうち、翌朝のがっかりとため息が減っていったのだった。


 相手の言葉で話をする、相手がイメージしていること理解していることを理解しようと想像して、それに合わせて伝えたいことを伝える。 なんだかうまく伝わらない、そんな時は、今もこのことを意識しています。
2020年4月7日
Best better
 あれは何の時だったか、大学の研究会の先輩がつぶやいた。
   「Best betterっていうのがいいと思うんだよね。」

    ベストベター?

 一番いいと考える方法だけを追うと、うまくいかないことがある。例えば、反対の考えの人と話すと、ベストとベストがぶつかって先に進まなくなる。
 だから、ベターなこと(方法)からベストを探す(探し合う)方が前に進むと思う、そんな話だった。(たぶん。)


 Best betterって、なんかおもしろい言い方だな程度に聞いていた気がするのですが、かなり時を経た今でも覚えているということは、私の何かに引っかかったのでしょう。
 「本当にやりたいこと(叶えたいこと)はどんなことか?」
 そこに向かって進む時、ベストだと考えていること(方法)だけがベストではないんだろうなと思っています。
2020年3月21日
ほんのわずかでもプラスになるものを
 英語を海外の方から習った経験から私が得たものは多い。「良味トーク会の原点」に書いたことがその一つ。そして、英語でレポートを書くことを目指すクラスに参加していた時のこともその一つ。

 そのクラスでは、先生が出したテーマやそれぞれが選んだテーマについて、レポートを書いてアドバイスをもらい書き直すことを繰り返した。
 もうはっきりは覚えていないけれど、その時のテーマは確か貿易についてだったと思う。 そのレポートの結論部分で、○○すると良いのは、~といった「問題がなくなる・・・・から」という書き方を私はしていた。そして、そのレポートを読んだ先生のアドバイスは、「positiveなことはどう?」だった(と思う)。

 ちょっと考えて、半ばいい加減に、「果物が安くなる」「そしたら好きな果物を今よりもっと食べられる(からハッピーだ)!」というようなことを笑いまじりに言った。そうしたら、「それだ!すばらしい、それを書きなさい!」と。 は~?こんな個人の好みのようなことでいいの?と、不思議な思いだった。


 この時先生が言ったpositiveということばは、その後も私の中に居座っている。 (レポートの中身はさておき、)今ある問題がなくなる=マイナスを0にするという発想だけではなく、(今はない、見えない)こんな良いことがあるというように、新しい発想を探したり提案したり、ほんのわずかでもプラスになるものを創り出したり、そちらがより大切という受け止め方で今に至っている。
2020年3月10日
安心して居ていい場所
   以前、少しだけお茶を習っていました。そのお茶のお稽古での話。

 先生は、「今日のお稽古どうしようかしら?」というお弟子さんに、よく「(お稽古はいいから)お茶を飲みにいらっしゃいよ。」とおっしゃっていました。
 そして、本当に、「今日は(疲れているから)お茶をいただくだけで」というお弟子さんもいらっしゃいました。「お茶だけいただこうと、思い切って出かけてきました。」という方もいらっしゃいました。

 お稽古を始めて日が浅かった私には、先生のところにお茶を飲みに行く(だけ)??と、なんだかよくわかりませんでした。
 でも、そうやって、時を経て、元気を取り戻していき、お稽古に戻ってこられる方もいらっしゃいました。


 その頃から歳を重ねてみて、自分が安心して居ていい場所、受け入れられる場があって、そこに行く、居る、一息つけるということが、何かの力につながったのではと思い始めました。
 私が開いている良味トーク会。そのイメージは、先生のお稽古にあります。
 「自分が安心して居ていい場所、そのままで受け入れられる時間」というのは、何かじんわり力になれるのではないかと。
2020年2月26日
見えないところが大切
 ごつごつした三角に一本線が引かれた…これ何を描いていると思いますか?

 社会に出たての頃に受けた研修の時の話。
 その講師は、ホワイトボートに向かって、ごつごつした(適当な)三角っぽい形を書いた後、一本線を引いた。そして尋ねた。
   「これは何でしょう?」
      (???)
   「これはアイスバーグ、つまり氷山です。」
      (???)

 そのころ私は、気になる話題課題について調べ、よりよいと思われる方法があれば提案し、それらをわかりやすくまとめて書くという仕事をしていた。
 その講師が続けて話したこと。
   「氷山の大部分は水面より下にあって見えない。
    同じように、
    書くものには、その裏に、たくさんのデータや資料が必要だ。」
    (といった内容だったと思う。)

 なるほど、それであの氷山の絵(?)だったのか…。
 その後、他の仕事にも就いたけれど、私の性格も相まって、ある程度の情報を集めないと結論を出せない傾向は、今でも引きずっています。


 この「氷山パワー」、結構強力で、今でも時々あの時の何とも言えない数秒を思い出します。
 ご相談に乗る今の仕事を始めてからは、あの氷山の絵は、こんな風に見えるようになりました。
    その人の見える部分はほんの一部。
    だから、
    その奥に隠れている思い、考え方、これまでの来し方…に目を向けて、
    大切に受け取らなくては
…と。
2020年2月17日
今、一番大切なこと、を、考える
 決まりはただ守るためにあるのではなくて、今一番大切なことを自分で考えて行動しなくてはいけないと教えてくれた先生の話。

 中学時代のある冬の日、久しぶりの大雪になった。
 雪のせいで、電車は遅れ気味。(ぎりぎりの)いつもより更に遅れて学校の最寄り駅に着いた。このままだと遅刻…ということで、水気を含んでシャーベット状になった雪をバシャバシャ跳ね上げながら、走って学校に向かいました。
 滑り込みセーフというタイミングで教室に入ったところに、1限目の国語の先生が登場。教室を見回し、ざわざわがおさまるのを待って、私たちに問いかけた。
   「こういう日に一番大切なことは何だと思いますか?
   「こういう日に一番大切なことは、
       怪我をしないよう、事故に合わないよう、
       足元に注意して(ゆっくり)学校に向かうことです。」
 そして、こういう日に、一番してはいけないのは、始業時間に間に合わそうと走ることだと(汗)。


 雪でいつもより通学に時間がかかることを考えて、早めに起きて早めに家を出なさいと叱られるとばかり思っていた私、決まりを守るバカ真面目な子だった当時の私は、「始業時間という決まりよりも大切なことがあるでしょう」「一番大切なのは、「安全」「体」「命」でしょう」という先生のことばに、軽いショックを受け、そして温かい気持ちになりました。

 決まりを守るのも大切なことだと思っています。でも、(当時の私のように)ただ守るものと思っていると、一番大切なことを考え忘れてしまうかもしれません。その時の状況などによって、「今、一番大切にすることを、自分で考えること」を忘れないようにしたいと思っています。
2020年2月10日
あなた無くしてはこのプロジェクトは成功しない!
 「あなた無くしてはこのプロジェクトは成功しない」なんて、一度くらい言われてみたいかも。(笑)

 ある職場でのこと。あるプロジェクトの事務的なサポートをするチームにいたのですが…トラブル続き。その原因は、どうやらそのプロジェクトのリーダーにあるよう。不満も膨れ上がり、このままでは他の仕事に支障が出ると、チームのメンバーで上司に現状を訴えました。
 一通り話を聞いた後、上司が言い切った一言は。
   「このプロジェクトのリーダーは他の人には務まらない。
       Aさん無くしては、このプロジェクトは成功しない。

一瞬間をおいて、上司は続けました。「トラブルについては、Aさんによく話をしておくし、(トラブルがなくなるよう)サポートする人をつける。」


 以前の職場で、できないことばかりを指摘されて小さくなっていた同僚を見ていて、この同僚にしかできないこともあるのにと煮え切らない思いがあったので、この上司の言葉を聞いたとき、驚きつつも晴れ晴れとした気持ちになったことを今でもよく覚えています。ちなみに、その後、トラブルもほとんどなくなりました。

 優れた点に目を向ける、そして解決方法を探す。いつも頭の片隅に置いています。